吉本浩二、宮崎克「ブラック・ジャック創作秘話」を読了。

 

漫画家手塚治虫先生が低迷期を経て名作ブラック・ジャックで復活する際の、当時の編集者やアシスタント達の証言を中心に構成されたノンフィクション作品。

正直、面白かったです。吉本浩二さんの、手塚タッチとは真逆といってよい「汗っぽい」絵が逆にリアリティを持たせるのに効果的。

「バクマン」を読む限り漫画家の生活スタイルというのは変わってないかなと思わされる一方で、ネットも携帯も存在していなかった「昭和」だから許された世界だなあとよい意味でノスタルジーに浸ることのできる良書だと思います。言い換えれば、コンプライアンスに縛られた現在ではまるで御伽噺のように見えます。

そのノスタルジーを本書で構成するのは漫画家のそれだけでなく、編集者たちの生活臭あふれる仕事のスタイルなんじゃないかなあと。 現代だとサラリーマンを形容する際に「悲哀」みたいな表現をそこかしこで見かけますが、この時代の人々は何かを成し遂げるための「貪欲さ」を純度高く持ちながら必死だったんだなあと想いを馳せます。正月に読めてよかった一冊と言えるkも知れません。


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