平成三十年 (上) (朝日文庫)
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堺屋 太一
朝日新聞社
売り上げランキング: 35448
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おすすめ度の平均:
予想が当たっている? 「堺屋・近未来三部作」の中核として勧めたい。
現実との乖離が大きくなってきている
未来学としては秀逸、小説としてはいまいち
漫画にすればよかったのに
こんな連載が1994年にされていた、文庫化が2004年になされていたという事が驚きでした。 たまたま主人公が同年代=平成30年には45歳、という設定から興味を持って手にした本です。 少子高齢化の行きつく実態、過疎化の進む地方、日本で衰退してゆく産業、そしてそれらのブレークスルー。 堺屋史観とも言える、歴史循環説ったり、同氏の代表的なテーゼでもある「知価社会」での個人のあり方なども読んでいて奥深いです。。
かつての将来予測、という意味で現在と対比しながら読み進めても面白い(依然としてフロッピー使っていたりする)ですし、現実化していないビジネスシーズを見つける、という観点で丁寧に味わうのも良いかと思います。
終章あたりで気がついたのですが、織田信長・豊臣秀吉・明智光秀をモチーフにした物語の構成、正直「ウマイ!」。
また読み返すべき一冊です。