鎌倉ライフリッチ研究所 Ver 3.70 | 人生を、豊かに生きよう。

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Sillicon Valleyの構造変化

 

久しぶりにWSJから、気合の入った記事があったのでご紹介です。

Silicon Valley 3.0: Tech's New Wave (The Wall Street Journal , 10/22/2010)

米国・シリコンバレーで環境技術やバイオ科学など新分野のベンチャー企業が増えている状況の詳細が書いてあります Headline:“Silicon Valley 3.0: Tech’s New Wave”)。

[NUVALLEY_jmp]

ITバブル時にはIBMなどのIT関連企業中心だったEdenvale Technology Parkに、現在、太陽光発電、バイオ医療などのベンチャー企業が増えていることに代表されるよう、従来のようなIT企業やSNS関連企業に加えて環境、医療分野のベンチャーが加わり、シリコンバレー全体としての経済圏が大きく変わりつつあると。

90年当時、同地域の労働人口の過半数は半導体、コンピュータ製造関連に従事していたのが、現在は三分の一以下。 ValleyのVCも、5年前には投資先の約70%がIT関連企業だったのに対し、現在は50%以下というデータが紹介されてます。トヨタの提携で知名度が不動のもになったテスラ・モーターズ(Tesla Motors)の株式上場など、複数の環境・バイオ関連ベンチャー企業の成功例が台頭しつつある様子は結構ドラマチックで、まさに「第3の波」。

但し、一応設備産業であるこうした事業分野での起業にはIT系投資とは異なり「それなり」の資本投下が必要だし、黒字転換までのリードタイムが従来とは異なるレンジである事だったり政府の環境政策次第で需要そのものが左右されやすい点などにも指摘があり。
ここから製造業が生まれ、更にそれがIT化を加速する、という循環系の経済圏になるのか、はたまた一過性のものなのか。 いずれ中国の沿海区がライバルになるんだろうなあと想いを馳せながら読ませられる良記事でした。