以前こちらでご紹介させて頂きました宮治さんが本をご出版なさっていますのでご紹介です。ご自分のルーツを見つめ続け、宮治さんご自身の葛藤を経て起業に至るプロセスの独白的な記述は大変臨場感あり、胸にものすごく響くもの多し。「みやじ豚」ブランディング形成・飛躍には、慶応SFC⇒パソナ⇒ETIC+アタッカーズ(大前研一さんのBS)を経る過程で脳が耳からこぼれるような考え抜いたプランニングがおありだったのかとお察ししますが、その結論を現実のものとする行動力・実行力だけでなく「貫き通す力」をRegainは心から素晴らしいと思います。
人生の7分の5、僕ならめいっぱい面白がりたい。
仕事が面白くなかったら週末だけの人生になる。でも平日の仕事も面白かったら、人生の7分の7、全てが面白くなるではないか。
僕が農業を志した理由も、ひとつには、人生を面白がるため。
そしてこの農業が大変な時代に、なぜ僕は養豚農家の長男として生まれたのか。きっと、日本の農業を変革するためだ。
「お前、それすごい勘違いじゃない?」
そんな声が聞こえてきそうだ。でも僕はこう返したい。
「いいじゃない、勘違いでも。」
言い切れる宮治さんもすごい。宮治さん=ナナハチ世代(1978年生まれ)をご自身ではこのように表現なさっています。
がっつかず、僕たちなりに堅実に生きる世代。バブルの狂騒を知らず、不況の中で育った世代。仕事に求めるのは、儲けよりもやりがい。自分らしさ。起業するにも、儲けよりも社会に必要かどうかを考える。そんな僕たちは、かつて一世を風靡した、ガンガン上場をめざしていくカリスマベンチャー社長たちとは、対照的だ。
Regainは74世代。
宮治さんの言葉をお借りするなら、バブル時代を堪能した先輩方の薫陶を受け、モノへの希求も強く、他方で社会的な貢献・ビジョンに基づく改革と儲けを両立させようと「上手くやろうとする」世代なのかもしれません。世代の違い、というものは言葉では違和感はあるものの、その人の過ごした環境を踏まえれば確実に外部要因として存在する不可避なものなのだと思います。宮治さんたちが作り上げようとする日本の姿、Regain達が目指すもの(これから実行ですが。。)、そして先人が作り上げているもの。 先のインド出張を機に社会テーゼに目が向きがちなRegainですが、大切なのは「〇〇したい」と願う方々の輪を、濃度の差こそ有れどれだけ広げられるか、そして自分がどのレベルでその「輪」の主体者であるのか、だと改めて感じます。
ご自身のビジョン+戦略、そして応援したいと思わせる宮治さんの人間性の魅力、時代の「気分」。 製造業・農業・燃料・金融。。。大きなパラダイムに目がゆきがちなRegainですが、改めて自分の足元を再確認させられた一冊でした。
宮治さん、ありがとうございました!