このところ食べ物とPCの話ばっかりだったような気がします。
久しぶりに真面目なネタ。第7回 「シンガポール 世界の頭脳を呼び寄せろ」は特に興味深い内容になりそうです。
2007年にはGDPで日本を抜き、世界で一番住みやすい国と称され、国を挙げて世界中から研究者を招聘する貿易立国シンガポール。「シンガポール株式会社」と「日本株式会社」の最大の相違点は、首相の独裁性(言葉としては変ですが、事実そう)と政策実行スピード、そしてSinglishと中国語の混在する、言語体系。
彼らがバイオポリスと呼ばれる産業・研究総合セクタを立ち上げたのは5年前。研究集積だけでなく、INSEAD MBA, Chicago EMBAや早稲田MBA/MOTなどのアドミ系のインフラも着実に整えつつあり、高齢化・年金と言った、国家の基礎インフラ整備法案をまとめるにあたり財源確保に苦しむ日本とは、全く違う路線を進むシンガポール。 NYにすむ金融コンサル系の友人(アメリカ人)いわく「オレ、日本よりシンガポールのがfeel excited !!」と抜かしてくれちゃいます。(ちょっと腹立たしいですが、日本の「わび」は彼らには伝わらない)。 金融・研究に莫大なマネーを使うこの国を、どうドキュメンタリー番組に仕立て上げてくれるのか。
ディレクターの高木徹さんは、世界の変わり行く様を、ジャーナリストらしく客観的な映像を中心とした構成のコラージュから強烈なメッセージを発する作品が多いのですが、今回の沸騰都市は毎回かぶりつきで見たくなるようなドキュメンタリー番組。(ニコニコ動画にいくつかアップされているようですが、取り下げとなっている回がありますね)
<NHKスペシャルHPより>
東京23区程度の面積に480万人が住む都市国家シンガポール。最新の統計では、一人あたりのGDPは3万5千ドルを超え、日本を抜いてアジアで最も豊かな国となった。日本以上に狭く資源もないこの国の急成長を支えているのは、独自の人材確保政策。政府は『向こう20年間に200万人の高度専門人材の移民を受け入れる』という大胆な方針を発表した。世界的な金融危機の影響を大きく受ける中でも、その方針は揺らいでいない。
現在は将来を見据え、バイオや環境などの研究開発分野で優秀な人材獲得に力を注いでいる。最新の研究施設バイオポリスには、クローン羊を生んだイギリスのコールマン博士や日本人の研究者が、破格の研究費と待遇で続々と集められている。一方で、この政策は冷徹な側面も併せ持つ。未熟練の外国人労働者は家族を呼びよせることはもちろん、永住を防ぐため住民との結婚も許されない。
リー・シェンロン首相のもと強引とも言えるトップダウンで政策を実現してきた『シンガポール株式会社』のしたたかな戦略を描く。
莫大なマネーの動きを推進するものは、産業セクターの基盤になる政府とそのモチベーションですが、07年に一時期取り上げられたように、政府高官のHigh Salaryが目立つんですよね。。。理念とガマンに生きた明治時代の日本とは、ここが違う。
以下、China Post記事"Singapore ministers'high pay sparks anger"2007.04.10より。
<主要国 トップの年収>
Singapore : Prime Minister Lee Hsien Loong @ US$3.1 mil
USA : U.S. President George W. Bush @ US$400K
South Korean : President Roh Moo-Hyun @ US$217K
Taiwan : President Chen Shui-bian @ US$167K
Japan : Prime Minister Shinzo Abe @ US$240K
余談:シンガポール首相Mr. Leeはハーバードケネディスクール(行政大学院)と、ケンブリッジのトリニティ卒。(両方共、数学ができれば、彼ほどの家系であればスイっと入れますね。。。。)
↓↓↓ 応援のクリック、宜しくお願いします! ↓↓↓