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コンサルスキル 「仮説検証」 (2/2)

 

 

次に、仮説検証アプローチの全体像についてです。

いわゆるPDCAと類似するアプローチなのですが、仮説の設定という行為そのものを日々の業務において行うことがないだけに、いざ進めようとすると結構難易度が高いのが実態と言えます。

具体的な仮説検証アプローチは、次の4ステップで構成されています。

 

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まずは、「プレリサーチ」です。仮説立案のために必要となる最低限の情報を確認します。次に「仮説立案」で、プロジェクトの目的に基づき、仮説(想定上の結論)を立案し、次の「情報収集」で、立案した仮説を検証し得るような情報収集を企画・実行し、客観的な事実を導き出します。最後に「仮説検証」で、導き出された事実を組み合わせて、最初に立案した仮説を検証し、必要があれば仮説の再設定を行います。コンサルティングワークでは、このサイクルを繰り返していきます。

最後にもう一度思い出してください。なぜローラー作戦アプローチはまずいのでしょうか。我々は与えられた期間の中で、非常に高いフィーを頂きながら、解を導き出します。制約条件内でプロジェクトの目的を達成し得るような効率的な作業を行うためには、情報を網羅的に(片っ端から)収集・分析して正解に辿り着こうとするよりも、最初に立案した仮説を検証するための「無駄のない」作業を行わなくてはならないのです。

要点は以下の4つです。これからは以下のことを肝に銘じて、日々のコンサルティングワークに取り組む必要があるわけです。

11ヶ月のプロジェクトであれば、はじめの3日目で仮説を持つ

プレリサーチに没頭しない、プレリサーチはあくまでも知らないことを知るためのもの

2】初期の仮説は間違っていても構わない、1分でも早く仮説を持つ、常に仮説を持つ、常に検証/更新する

仮説を否定する新たな情報は、新しい仮説を組みたてる情報として活用する

3】仮説が正しいものと主張するためには、何の情報やデータが必要かを考える

欲しい情報が無い場合には、情報やデータを組合せによって証明できないか検討する

4】必要最小限のデータを集める

欲張ってあれこれ調査しない、時間には限りがある

仮説検証アプローチは、コンサルの思考様式そのものです。時間を意識しつつ、仮説検証アプローチをぜひ実践なさってみると、会議などの場における論点の整理や、ファシリテーションが非常にうまく進められることを体感いただけると思います。

あるレベルまで習得するためには苦労のおおい技術ではありますが、ぜひ研鑽を積まれるとよいかと思います。