正直に言おう。
ぼくはサーフボードに、あまりお金をかけたくない派である。
初めてサーフィンを始めたのは、15年前ほど。
社会人なりたての時には、ぼくは千葉にある寮に住んでいた。
当然、同期も一緒の寮にいたんだけど、その時の隣部屋の同期は学生時代をスキーで鳴らしたバリバリの「ネイチャー系」だった。
彼があるとき、先輩からサーフィンに連れて行ってもらい、その流れを受けて始めたのがきっかけだった。その時は、「いい板を買え。サーフィンに対するこだわりを持て」という言葉を座右の銘に、ボーナスをつぎ込んではいろんな板を買っていた。
それが幸いして、ボードの特性とか、自分に合うボードの特徴とか、感覚的に判ったような気がしている。
ところが、30代の後半くらいからだろうか。
その時ぼくは海外駐在だったけど、レンタルボードでも全然楽しかったり、ボードの個性を味わうことを楽しまなくても、「サーフィンすることの楽しさ」を追求するなら、それほど板にこだわらなくてもよいのでは、と考えるようになった。
以来、ぼくのボードは無印良品(ようするに格安)だったり、BicやNSPのような初心者を中心としたものとか、中古ばっかりに傾向が変わった。特に、鎌倉に住み始めてからはその傾向が強いような気がする。夏になればビジターも多く、気がつくとレールがざっくり、、のような「交通事故」もすごく頻繁にあるし、かといってポイントを変えて静かに波乗りするほどお人好しでもないからだろうか。
・・閑話休題。そんなわけで、この夏も「交通事故」に合ってしまった。
ただ、案外調子よく波乗りが楽しめるボードだったので、これまではアルミテープを貼ったり、木工用ボンドでごまかす方法を取っていたんだけど、ちょっと真面目に修理してみることにした。
買ったのはこちら。
ウレタンサーフボードの修理(リペア)に必要なものが詰まったリペアセット!!DOPES【ドープス】... |
まず現状。ストリンガー近くをざっくりとえぐられてしまった、無残な状態。
こういうのって、陸に上がってから気がつくと、やり場のない怒りがこみ上げてくるんだよねえ。切ないけど、しょうがない。丁寧に油性ペンでコーナーを取っていく。
次に、大きめのカッターで、2センチ程度の深みを取りながらゴリゴリと「外科手術」を進めて行く。ウレタンフォームは、まるでリンゴのようにさくさくと切れて行く。
で、まずは一次手術完了。このとき、摘出した周辺には耐水ペーパーの100番台でざっくり板の表面を立たせて(ざらざらに)しておく。これから流す樹脂の接着が増すように、ということ。
で、次にフォームを適切な形に切り抜いて、整形手術開始。完璧を記さず、ざっくり。
(フォームは柔らかいので、ちょっと厚め・大きめに作っておくのがポイント)
形が決まったら、レジンと硬化材を混ぜる。
ヨメさんからは射るような目で見られる。つらい。
ブルーレジン。硬化が始まると、だんだん透明になってゆく。
次に樹脂がこぼれないようにマスキングテープの位置取り。今回は、ストリンガー近くに亀裂が入っていたので、ちょっと広め。
そして、下地となる樹脂を注ぎ・・
ウレタンフォームを押し込む。
マスキングテープで囲んだ大きさに切ったガラスクロス敷き、上から樹脂を流して行く。ガラスクロスが徐々に透明になって行く様子は結構たのしい。
一時間経過の様子。樹脂がベトつかず、けれど多少の弾力を持っている状態でマスキングテープをエイっとはがして行く。さもないと、テープも固定されてしまうので。
まずはここまでできれば、あとは削るだけ。
屋内に保管し、次の週末を待ってごりごりと削って行くのだが、それは次回。
実質要した時間は3時間くらいだろうか。かんたんかんたん。
ウレタンサーフボードの修理(リペア)に必要なものが詰まったリペアセット!!DOPES【ドープス】... |