鎌倉ライフリッチ研究所 Ver 3.70 | 人生を、豊かに生きよう。

ようこそいらっしゃいました。スローライフの聖地鎌倉へ移住して7年。グローバルビジネスやM&AどっぷりだったR40が一念発起。 ベンチャーでの仕事を通じた日々のビジネス視点だったり、観光に役立つ鎌倉の美味しいグルメ情報やイベント紹介をしてまーす。プロフィールはこちら(http://profile.hatena.ne.jp/hase263lich/)から。

久しぶりに読み返し~辛口大前さん~

この記事を読んだ時、1日くらい考え込んだくらいのインパクトでした。改めて読み直し、深い造詣にメッタ打ちされます。イノベーション・リーダーシップというのは、アンビションを持ちにくい草食系ワールドでの、せめてものカンフル剤的な言葉なのかなあと。 成功の裏に失敗あり。どんどん失敗してでも成功したい、という市場が見えない中で危機感だけを感じるのも、ゆでガエルの臨終っぽくて切ないものがあります。

http://plusd.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0911/09/news012.html

これまで日本企業が米国に進出してきた経験が生きるのは、「コミットしたら20年やり続ける」ということだろうね。インドに対して20年コミットしてやり続けるという決意を持っている企業はまずない。みんなが行くからうちも、といった程度であろう。インドに送り込んでいる人材を見ても、本社の課長クラスだ。 米国進出のとき、例えばソニー盛田昭夫氏自身がやったし、ホンダでもどこでもそうだけど、米国法人のトップをやったら将来は日本法人の社長になるような人材、トヨタでいえば張富士夫氏がその例だけど、そうした人物がやってきた。

ソニーは主として営業を見ていた盛田さんがアメリカに400回行ってるんだ。そのうちの何年かは家族で現地に住んでいた。そういう人が乗り込んで行って米国市場を開拓する。こうしたコミットメントがインドや中国にも、そしてインドネシアでも必要だと思うが、多くの企業はせいぜい中国で部長クラスの人間を社長に送り込んでいる程度。インドだと課長クラスというところも多く、(成長の全く見込めない)国内にくらべて明らかに過小投資だ。インドネシアだったらもっと若い人間が送り込まれる。20年かかるので、若い人を送り込むのはいいのだが、その人たちも少し成功すると転勤を命じられてしまう。国内人事制度の一環として海外人事をやる、というところが問題なんだ。

松下幸之助なんか英語もできないのに世界に出掛けていった。ぼくが教授をやっている韓国の大学で見ていれば分かるが、アンビションの塊みたいな人間ばかりだ。中国に行けば、韓国が生ぬるく感じられるくらい競争が激しい。一方、日本には世界のどこに出て行っても勝負するぞという気構えで育ってきた人間がほとんど見られない。

戦後の日本はゼロからのスタートだった。当時の国民1人当たりGDPは300ドル。最貧国の1つだ。企業もこんな小さい国に閉じ込められていたら将来はないと米国に行ったわけ。今成長している国をみると、この40年前の日本と非常に似ているところがある。今の日本は豊かになり過ぎた。

のんびりし過ぎて、一生懸命蓄積してきた資産を食い尽くしてしまった。足りなくなったら将来から借金してきてごまかしている。今年の赤字国債は 50兆円を超えるという。累積ではGDPの200%。誰が返すのだろう? 1人当たり1000万円の借金だ。しかし、民主党自民党と変わらない大判振る舞いをやっても、だれも怒らない。無感覚になってしまっている。大脳が盲腸化した、と僕は書いたんだけど、気持ち悪いくらい大脳が動かない人が増えているんだよね。

世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:大前研一の辛口ニッポン応援談(前編) (1/5) - ITmedia エンタープライズ

世界で勝つ 強い日本企業のつくり方:大前研一の辛口ニッポン応援談(後編) (1/5) - ITmedia エンタープライズ