長かった台湾出張、終わったーーー!!
色々書きたい事は積もっているのですが、余韻の冷めないものからという事で。 日本では3月20日から公開、Regainは今回 帰国便の中で偶然見たのですが、邦題「マイレージ、マイライフ」。
"Up in the air"って「宙ぶらりん」「生煮え」的な意味合いとの掛け合いなんですが、企業人として経験を積むにつれてできあがる「自分なりのやり方」が、付加価値として存在する場合も多いかと思うのですが、モーレツに、でも自分で軸を定めることなくキャリアを進めてきた人間に対して、温かくも厳しい1作品だという総論です。
ジョージ・クルーニー演じる主人公ライアンは、ネブラスカ州オマハにあるリストラ請負会社のエリート社員。クライアントの依頼に応じて全米各地を飛行機で飛びまわり、対象者へ引導を渡すツライ役回りなのですが、1年365日の内出張は322日、年間飛行距離は40万マイルで将来の夢は11千万マイルを貯める事。彼のポリシーは、「背負いきれないものは持たない」。有能って事でセミナーもやったりするデキル男、結婚もせず独身貴族、兄弟とはすっかり音信不通な彼が出張先のバーで出会う同じような「出張族」の女性との出会いを基軸に、彼を取り巻く環境の変化が少しずつ変わってゆく。
映画のテンポが良いです。セリフも多々面白い。"Do you want cancer" = "do you wanna can, sir?"は初っ端からやられた、という感じ。アメリカで駐在経験が長い営業・マーケティングの人にとっては、効率的に出張をこなす術を身につけるか、は登竜門みたいなものなのですが、そのTipsみたいなものを上手ーく描いてあって「そうそう!」と共感する部分も多く。また、出張マンだけにアメリカ各地の表情を上手く切り取りながら話を進める運び方も、上手いなあと。 何より、映画の対象者でもある企業努めのビジネスマンが「なんとなく頑張ってきて今ここにいる」有り方に対して、そっと「それでいいのか?」と存在意義=レゾンデートルを問いかけるような、そんな映画の主題が、個人的には気に入りました。珠玉の一策なのかも。
(執筆は成田エキスプレスから。もうすぐ鎌倉だ!)
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大人のコメディ!